住まいLABO
2026.06.05
親の老人ホーム入居、住民票は移すべき?メリット・デメリットと手続きの手順

施設への入居が決まると、次々と事務的な手続きが押し寄せてきます。
その中でも多くのご家族が頭を悩ませるのが、「実家にある親の住民票を、施設に移すべきかどうか」という問題です。
住民票の所在地は、毎月の介護保険料や受けられる行政サービスに直接関わってきます。
後になって「知らなくて損をしてしまった」という事態を防ぐために、住民票を移すメリットとデメリット、そして複雑な制度の仕組みを整理しておきましょう。

施設へ住民票を移すことで得られる最大のメリットは、金銭的な負担が軽くなる可能性があることです。
ご家族と同居していた方が施設へ住民票を移すと、世帯が分かれる「世帯分離」の状態になります。
介護保険料やサービスの自己負担割合は、世帯全体の所得によって決まります。親御さん単独の世帯になることで世帯の所得区分が下がり、住民税非課税世帯などに該当すれば「介護保険負担限度額認定」を受けられるようになります。
結果として、毎月の介護保険料や施設での居住費・食費の負担が軽減されるケースがあります。
また、役所からの大切なお知らせや郵便物が、直接ご本人の暮らす施設に届くようになるため、ご家族が実家に郵便物を確認しに行く手間が省けるという生活面での利点もあります。
一方で、住民票を移すことがかえって不利益になる場合もあります。
介護保険料は全国一律ではなく、市区町村ごとに基準額が設定されています。
そのため、実家のある自治体よりも、施設がある自治体のほうが介護保険料の基準額が高い場合、住民票を移すことで毎月の保険料が上がってしまうリスクがあります。
さらに、自治体が独自に提供している高齢者向けのサービス(交通費の助成やおむつ代の支給など)は、その地域に住民票があることを条件としていることがほとんどです。
住民票を移すことで、これまで当たり前に利用していた独自のサポートが受けられなくなる可能性には注意が必要です。

住民票の移動を検討する際、必ず知っておかなければならないのが「住所地特例制度」です。
通常、住民票を移すと、新しい自治体が保険者(介護保険の運営元)となります。しかし、介護施設が多く建設されている自治体にばかり高齢者が集中し、その自治体の財政負担が重くなってしまうのを防ぐため、特別なルールが設けられています。
特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、介護付き有料老人ホームや一部のサービス付き高齢者向け住宅などに住民票を移した場合、住民票の住所は施設になりますが、介護保険の保険者は「入居前に住んでいた自治体」のまま引き継がれます。
この特例が適用される施設であれば、違う市区町村の施設へ移っても、引き続き元の自治体の介護保険料を納めることになり、保険料が急激に跳ね上がる心配はありません。
具体的にどう動く?手続きのタイミングと必要なもの

メリットや制度を理解しても、いざご自身で手続きをするとなると、「いつ」「どこへ」行けばいいのか不安に感じる方は少なくありません。
住民票を移す場合の手続きの流れは、以下の通りです。
・同じ市区町村内にある施設へ移る場合は、役所の窓口へ「転居届」を提出します。入居した日から十四日以内に行う必要があります。
・違う市区町村の施設へ移る場合は、二段階の手続きが必要です。
まず、入居前にこれまで住んでいた自治体の窓口へ行き「転出届」を提出し、「転出証明書」を受け取ります。その後、施設へ入居した日から十四日以内に、新しい自治体の窓口へ「転出証明書」と「転入届」を一緒に提出します。
手続きには、窓口に行く方の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)と印鑑が必要です。
ご家族が代理で手続きを行う場合は、親御さんが書いた「委任状」が必要になる自治体も多いため、二度手間にならないよう、事前に役所のホームページ等で確認しておくことをお勧めします。
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家族の状況に応じた選択肢

最終的に住民票を移すかどうかは、ご実家の状況によって適した選択が変わります。
親御さんが一人暮らしで、入居に伴い実家を売却・解体して誰も住まなくなる場合は、郵便物の受け取りや防犯上の観点からも、施設(またはご家族の家)へ住民票を移すのが一般的です。
一方、実家にご家族が残り、施設のある自治体の保険料が高い場合や、住所地特例が適用されない施設に入居する場合は、あえて住民票を実家に残しておくという選択も有効です。
税金や保険料の仕組みはご家庭の所得状況によって複雑に絡み合うため、「必ず移したほうがよい」という正解はありません。
私たち「住まいLABO」では、施設の紹介だけでなく、入居に伴うこうした法的手続きや制度の仕組みについても、専門知識を持ったスタッフがアドバイスを行っております。
ご家庭の状況に合わせた最適な選択ができるようサポートいたしますので、手続きで迷われた際はどうぞお気軽にご相談ください。
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その中でも多くのご家族が頭を悩ませるのが、「実家にある親の住民票を、施設に移すべきかどうか」という問題です。
住民票の所在地は、毎月の介護保険料や受けられる行政サービスに直接関わってきます。
後になって「知らなくて損をしてしまった」という事態を防ぐために、住民票を移すメリットとデメリット、そして複雑な制度の仕組みを整理しておきましょう。

住民票を移すことで得られるメリット
施設へ住民票を移すことで得られる最大のメリットは、金銭的な負担が軽くなる可能性があることです。
ご家族と同居していた方が施設へ住民票を移すと、世帯が分かれる「世帯分離」の状態になります。
介護保険料やサービスの自己負担割合は、世帯全体の所得によって決まります。親御さん単独の世帯になることで世帯の所得区分が下がり、住民税非課税世帯などに該当すれば「介護保険負担限度額認定」を受けられるようになります。
結果として、毎月の介護保険料や施設での居住費・食費の負担が軽減されるケースがあります。
また、役所からの大切なお知らせや郵便物が、直接ご本人の暮らす施設に届くようになるため、ご家族が実家に郵便物を確認しに行く手間が省けるという生活面での利点もあります。
住民票を移すことで生じるデメリット
一方で、住民票を移すことがかえって不利益になる場合もあります。
介護保険料は全国一律ではなく、市区町村ごとに基準額が設定されています。
そのため、実家のある自治体よりも、施設がある自治体のほうが介護保険料の基準額が高い場合、住民票を移すことで毎月の保険料が上がってしまうリスクがあります。
さらに、自治体が独自に提供している高齢者向けのサービス(交通費の助成やおむつ代の支給など)は、その地域に住民票があることを条件としていることがほとんどです。
住民票を移すことで、これまで当たり前に利用していた独自のサポートが受けられなくなる可能性には注意が必要です。
介護保険の特例「住所地特例制度」とは

住民票の移動を検討する際、必ず知っておかなければならないのが「住所地特例制度」です。
通常、住民票を移すと、新しい自治体が保険者(介護保険の運営元)となります。しかし、介護施設が多く建設されている自治体にばかり高齢者が集中し、その自治体の財政負担が重くなってしまうのを防ぐため、特別なルールが設けられています。
特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、介護付き有料老人ホームや一部のサービス付き高齢者向け住宅などに住民票を移した場合、住民票の住所は施設になりますが、介護保険の保険者は「入居前に住んでいた自治体」のまま引き継がれます。
この特例が適用される施設であれば、違う市区町村の施設へ移っても、引き続き元の自治体の介護保険料を納めることになり、保険料が急激に跳ね上がる心配はありません。
具体的にどう動く?手続きのタイミングと必要なもの

メリットや制度を理解しても、いざご自身で手続きをするとなると、「いつ」「どこへ」行けばいいのか不安に感じる方は少なくありません。
住民票を移す場合の手続きの流れは、以下の通りです。
・同じ市区町村内にある施設へ移る場合は、役所の窓口へ「転居届」を提出します。入居した日から十四日以内に行う必要があります。
・違う市区町村の施設へ移る場合は、二段階の手続きが必要です。
まず、入居前にこれまで住んでいた自治体の窓口へ行き「転出届」を提出し、「転出証明書」を受け取ります。その後、施設へ入居した日から十四日以内に、新しい自治体の窓口へ「転出証明書」と「転入届」を一緒に提出します。
手続きには、窓口に行く方の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)と印鑑が必要です。
ご家族が代理で手続きを行う場合は、親御さんが書いた「委任状」が必要になる自治体も多いため、二度手間にならないよう、事前に役所のホームページ等で確認しておくことをお勧めします。
(関連記事)
遠距離介護から施設入居へ!県外から滋賀県の老人ホームを探す確実なステップ
家族の状況に応じた選択肢

最終的に住民票を移すかどうかは、ご実家の状況によって適した選択が変わります。
親御さんが一人暮らしで、入居に伴い実家を売却・解体して誰も住まなくなる場合は、郵便物の受け取りや防犯上の観点からも、施設(またはご家族の家)へ住民票を移すのが一般的です。
一方、実家にご家族が残り、施設のある自治体の保険料が高い場合や、住所地特例が適用されない施設に入居する場合は、あえて住民票を実家に残しておくという選択も有効です。
税金や保険料の仕組みはご家庭の所得状況によって複雑に絡み合うため、「必ず移したほうがよい」という正解はありません。
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ご家庭の状況に合わせた最適な選択ができるようサポートいたしますので、手続きで迷われた際はどうぞお気軽にご相談ください。
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